現代保険学
- 定価 4,180円(税率10%時の消費税相当額を含む)
保険と金融を同質とみなした議論が優勢となり,金融論的保険論やリスクマネジメント論が盛んとなっている。しかし,こうした同質性の議論はどこか便宜性を帯びたものであり,両者の異質性を重視した議論が求められる。そのために,保険本質論重視の伝統的保険学の再評価を行う。 (さらに…)
セリーヌの道化的空間
- 定価 5,830円(税率10%時の消費税相当額を含む)
呪われた作家から自虐の道化師へ――本書は〈敗残の巨人〉セリーヌの作品を20世紀の傑出した道化文学として読み解く試みである。主要な長編小説のみならず,今なおタブー視されている激烈な反ユダヤ主義文書も射程に入れ,セリーヌの創作的想像力の本質に迫っている。単独著者によるセリーヌ研究書としては本邦初の出版である。 (さらに…)
Quantitative Analysis of Modern Economy
- 定価 5,500円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,新しいアプローチによる統計の推定問題,グローバル・動学的な経済における環境問題,教育投資を含む内生的成長モデルの安定性,アジア・太平洋債券市場の成長と発展,地域間の家計移動と地方政府の行動,設備投資・税制に焦点を置く動学的なマクロ経済といった,現代経済を対象とした多角的視点からの数量分析の成果である。 (さらに…)
バラードの競演
- 定価 3,520円(税率10%時の消費税相当額を含む)
対象を直感的に,大づかみに受け止め,問題の本質を総体的に把握しようとするゲーテ。思弁の力を駆使して,問題の所在を論理的に解明しようとするシラー。異なる資質をもつ二人の巨人がそれぞれのポエジーを,詩歌の源泉としてのバラードの中で自在に展開する詩的宇宙。テキストの精密な読解に徹したユニークな論考。 (さらに…)
近代福岡博多の企業者活動
- 定価 4,180円(税率10%時の消費税相当額を含む)
福岡博多で設立された主要な近代的産業(紡績・電灯・鉄道・水産業)と,代表的な福博商工業者の企業者活動について実証的分析を行う。商人の町博多を引き継ごうとした福博の商工業者たちが近代にどのように立ち向かったのか,そして,彼らの活動は近代社会の中で成功したのか,あるいは挫折したのか。単純に近世博多商人以来の伝統を強調するという視点を批判しながら,近代福岡博多の商工業者たちの実態を明らかにする。 (さらに…)
聖なる共同体の人々
- 定価 3,520円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は「聖なる共同体」,一般にセクトと呼ばれているアーミシュ,ハッタライト,メノニータスに関する宗教社会学的研究である。これらの宗教共同体は,共に宗教改革期の再洗礼派に起源を持ち,数世紀にわたる苛酷な迫害と弾圧を避けて,信仰の自由が保障された北アメリカに安住の地を求めたのである。今日,アーミシュとハッタライトはアメリカ合衆国およびカナダに,メノニータスはメキシコに閉鎖的共同体を構築し,ドイツ的色彩の濃厚な独自の文化を展開している。本書はこうした宗教的共同体の歴史や宗教信仰と実践をはじめ,社会構造...
System Sciences for Economics and Informatics
- 定価 5,500円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,非協力ゲームによる3人集団の定式化,多期間確率的在庫問題の一近似法,ネットワーク型囚人ジレンマの被験者実験とシミュレーション,輸送用梱包財のリユースシステムにおける多期間配送計画の一解法,確率的制約法をパーティクルスフォーム最適化に適用した制約付き最適化問題,需要が変化する多期間動的在庫モデルといった,経済・情報分野を主軸としたシステム科学の多岐にわたる最新の研究成果である。 (さらに…)
中国のエネルギー構造と課題
- 定価 1,100円(税率10%時の消費税相当額を含む)
中国は世界最大の石炭の埋蔵量と産出量を誇っており,現在でも消費エネルギーの大半を石炭に依存している。本書は新中国成立以降の石炭産業の歴史を概説し,近年の改革開放政策下での石炭産業の実態を解明するものである。特に現在の成長経済における政府の石炭政策と石炭産業構造の関係を分析するとともに,国有重点炭鉱と中小の郷鎮炭鉱の比較を通して中国石炭産業の問題点に迫る。また最近の中国のエネルギー事情全般についても一章を設けており,これからの中国の資源エネルギー問題を知るうえで好個の書である。 (さらに&hell...
これからのキャンパス・デザイン
- 定価 3,080円(税率10%時の消費税相当額を含む)
高度情報化社会を迎え,世界中の大学が次世代に向けた変容を遂げようとしている。古くからアジアと日本の交流の接点であった福岡地域をアジアの拠点として再生し発展させたいという社会の要請に応えるため,九州大学は新キャンパスを構想し,整備を進めてきた。本書は,九州大学が多くの関係者とともに取り組んできたこれからの都市と大学キャンパスのデザインを示す書である。 (さらに…)
佐賀藩多久領 御屋形日記 第二巻
- 定価 3,300円(税率10%時の消費税相当額を含む)
旧佐賀藩の家老で多久領主であった多久家の御屋形日記の翻刻と校註。今回は元禄元年~三年にかけての部分を取り上げる。多久領の支配と民衆生活を窺うことのできる史料である。 (さらに…)