社会科学
祈りと祀りの日常知
- 定価 8,250円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,聖人像を祭祀する小聖堂のフィエスタ,カトリック儀礼の聖週間,また個人的信奉の諸実践や,呪文祈祷書(オラシオネス)と精霊観念を基とした呪術的治療者(メレコ)の諸活動,精霊にまつわる様々な経験譚などを通して,ビサヤ民俗社会を知識という観点から叙述した民族誌である。 (さらに…)
憑依と語り
- 定価 6,380円(税率10%時の消費税相当額を含む)
アフロアマゾニアン宗教,すなわち黒人奴隷制と天然ゴムブームがブラジル・アマゾンで生み出した,著しく混淆的なアフリカ系憑依文化のエスノグラフィー。「深層の心理」ではなく「表層の語り」に照準し,アイデンティティ,歴史,語りのあいだの相互反照的関係の密林に分け入り,憑依文化の人類学的分析の新たな可能性を拓く。 (さらに…)
社会学
- 定価 2,200円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,大学,短期大学,専門学校などで社会学概論を学習する際に,テキストとして実際に役立つことを念頭において編集された。ページ数の多い大きな著作は講義時間内ではとてもこなしきれない。加えて価格も高くなり,学生も購入しにくくなる。そのため本書では,ページ数や価格を抑えると同時に,内容的にも社会学の入門書として必要十分なものとなるよう,構成等の工夫を凝らした。執筆陣は主として若手研究者であり,その分内容的にチャレンジングなものとなっている。これら執筆陣をうまくまとめあげているのが長年にわたって社会学...
噴火のこだま
- 定価 5,720円(税率10%時の消費税相当額を含む)
1991年6月のフィリピン・ピナトゥボ山の大噴火は,20世紀最大級の規模であった。もっとも深刻な被害を受けたのは,ピナトゥボ山麓一帯で移動焼畑農耕を生業として暮らしていた先住民アエタであった。本書は,被災したアエタたちの,10年にわたる生活再建の歩みと,NGOの関与についての記録である。とりわけ,噴火を契機として,彼らが先住民としての自覚を強め,民族として新生していった経緯について明らかにする。 (さらに…)
初期シベリア出兵の研究
- 定価 4,180円(税率10%時の消費税相当額を含む)
同時代人からも「無名の師」と言われた日本のシベリア出兵。しかし,この戦争には,「チェコ軍救援」という,よく知られた大義名分とは別に,後藤新平によって「新しき救世軍」という旗が掲げられようとしていた。 本書はこの「新しき救世軍」構想をキーにして,シベリア出兵構想の登場と決定,さらに出動していった将兵の様子を明らかにする。 (さらに…)
The Process of Agricultural Growth in Thailand
- 定価 10,120円(税率10%時の消費税相当額を含む)
1950-1997年の期間におけるタイ農業の投入,産出,価格および分配に関する統計系列を推計・整備し,それを用いたタイ農業成長過程の分析結果から,推計系列の妥当性を示した。本書の推計系列は成長過程の数量的把握・分析,及び経済発展理論の検証を可能とし,タイ農業の現状把握と将来設計を堅固なものとする。 (さらに…)
政策分析2002
- 定価 4,180円(税率10%時の消費税相当額を含む)
日本経済の各個別領域で生じつつある変化と,それに伴う政策的課題を確定し,これらの個別領域における諸問題を社会経済システムないしは国際経済・安全保障環境といったより広い文脈の中で捉え直すことにより,今後日本経済が直面する多様な政策的課題に対して総合的・多角的な評価を加える。 (さらに…)
子どもたちの「居場所」と対人的世界の現在
- 〔品 切〕(参考:本体価格 6,000円(初刷は6,800円))
「居場所」とは何か。今日の子どもたちは日常生活の中でどのような「居場所」をもっているか。「居場所」の構成条件は何か。「居場所」は子どもの発達にとってどのような意味をもっているか。 本書は,子どもの発達と「居場所」との関連を教育学,社会学,心理学,精神分析学,地理学,建築学など,発達を共通に対象とするさまざまな学問分野から解明していった学際的研究の成果である。 (さらに…)
日系多国籍企業の財務戦略と取引費用
- 定価 4,620円(税率10%時の消費税相当額を含む)
80年代以降,日本企業による海外生産の急増と海外子会社の規模の急拡大などを背景に海外子会社を含む企業全体の財務戦略は大きな変化を遂げている。その中で,特に財務活動の国際化と資金調達の多様化による海外金融拠点の設置,資金移動の複雑化と企業内貿易の拡大による積極的な移転価格の調整,グローバルな節税対策の重視によるタックス・ヘイブン進出の急増などが挙げられる。本書は,特に移転価格,海外金融子会社およびタックス・ヘイブンの利用に焦点を当てて分析するものである。この分析によって,今後の海外進出の財務戦略に...
市場開放下の韓国農業
- 定価 6,820円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,90年代の韓国農業の実態を農地賃貸借問題に焦点を当てて,WTO体制への編入という対外政策変化に対応した稲作経営の規模拡大,成長農業,環境農業育成など農業政策の変化との関連で,農地賃貸借の実態がどう変化し,そして政策の効果にどう影響を与えているのか,また政策間の相互関係や矛盾を論じている。このために韓国における関連の文献,資料を駆使し,また自ら実態調査をおこなって集大成した研究である。これは日本においては,ほとんど明らかにされていなかった課題に取り組んだものである。ごく最近のデータもカバー...