中世末南ネーデルラント経済の軌跡
- 定価 1,650円(税率10%時の消費税相当額を含む)
レウヴェン大学E.アールツ教授による連続講演会の邦訳集。中世初期から後期にかけてヨーロッパのビールとワインの嗜好変化をたどり,ホップビールの流行とワイン消費の減退,セルヴォワーズ(エール)の遍在を検証することで,飲料の価格動向の重要性を示す。次に,資本主義揺籃の地ブリュッヘとアントウェルペンに焦点を当て,ヨーロッパ金融市場の変遷を説く。前者はイタリアの為替技術を伝承しそれを西欧全域に伝播する役割を果たしたが,そこから重心移動した後者の金融市場では手形の裏書など新技術を切り開いたことを強調する。さ...

哲学的人間学序説
- 定価 4,180円(税率10%時の消費税相当額を含む)
哲学的人間学の主題は,人間の「人格」である。観念論哲学によれば,人格は理性的な定立作用のうちにあり,実存哲学によれば想像力的な投企作用のうちにある。これら二つの主体性は,互いに異質的であり,さしあたり対立的関係のうちにあるが,その具体的かつ暫定的(不完全)な統一が人間の身体である。定立作用は「外側から見た身体」(ケルパー)を拠点としており,投企作用は「内側から見た身体」(ライプ)を拠点としている。しかし単独な人間身体(ライプケルパー)は,決して両者の完全な統一ではなく,いわゆる人間的矛盾をはらん...

中国現代文学と九州
- 定価 1,430円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は九州で留学生活を送り,中国文壇で活躍するようになった作家たち(郭沫若,張資平,陶晶孫,夏衍など)と,旧満州,台湾,上海租界などで文学活動をした九州ゆかりの日本人の事績を紹介するものであり,中国現代文学の発展に九州が大きく関わっていた事実を明らかにし,九州とアジアとの関係を考えていく契機となろう。 (さらに…)

情報とインセンティブの経済学
- 定価 3,080円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書では情報とインセンティブの観点から経済取引,企業組織,法と政策に関する分析をおこなう。内容は情報の経済学の基礎, 契約理論, 法と経済学, 公共政策の順に分析される。契約理論では排他取引と再交渉, 取引特殊的投資とインセンティブ, 雇用とモラルハザードを取り上げ, 法と経済学では契約法, 会社法, 独占禁止法を扱っている。また公共政策については政策の行政的側面と環境政策の遵守メカニズムを検討する。 (さらに…)

スポーツ統計学概論[増補版]
- 定価 4,180円(税率10%時の消費税相当額を含む)
卒業論文などで頻繁に使用する統計学の内容を中心にした,体育系学部生用の統計学入門書。数学の基礎知識が十分でなくても容易に理解できるように様々な工夫を凝らしている。増補版では,実験計画法,尺度構成法,ノンパラメトリック法から要望の多かったいくつかの手法を追加した。 (さらに…)

英文学と道徳
- 定価 3,960円(税率10%時の消費税相当額を含む)
道徳とは堅苦しいお題目ではなく,16世紀にサー・フィリップ・シドニーが教えかつ楽しませるものと表明して以来の英文学の伝統的特質である。本書は,英文学の道徳的楽しみだけではなく,男同士の愛の主題やキーツの「新道徳」など,この伝統の中にひそむ反道徳的な問題をも解き明かす。 (さらに…)

岐路に立つ教育
- 〔品 切〕(参考:本体価格 2,800円)
本書は,現代を代表するフランスの哲学者ジャック・マリタンが,ナチズムによって顕在化したヒューマニズムの伝統に基づく教育の危機に直面して,人間本性の根源にまでさかのぼって,教育とはそもそも何であるか,またそれは現代においていかにあるべきかを考察した,教育哲学の古典的文献である。教育の根本問題に関して多くの混乱や動揺が見られるわが国の教育界にとって,多くの示唆に富んでいる。 (さらに…)

アート・デザイン・クロッシング vol.1
- 定価 2,200円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,画廊の一画に設けられた「アート・オープン・カフェ」に於いて,4名の研究者が一般の参加者とともに行った討論の模様を収録したものである。作曲家の藤枝守,哲学者の古賀徹,現代デザインの池田美奈子,西洋建築史の土居義岳がそれぞれ主題を提起し,モダニズムのあとの世界,アメリカという問題,主体の喪失と透明化,文化資本主義と身体,テクストの解体,生活世界と専門知といった観点から議論を行った。 (さらに…)

神(ゴッド)と近代日本
- 定価 2,640円(税率10%時の消費税相当額を含む)
日本の近代化は,社会の各層における根本的な変容をその内容とする。本書は,欧米キリスト教文化の受容を多様な分野において検討することによって,近代日本の内実を重層的に解き明かすことを目的とするものである。 (さらに…)

森林組織計画
- 定価 3,080円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書は,森林経理学に包括されている,林業経営の物的組織計画部分を摘出・補完しながら体系化したものである。その基本的計画手順は,調査→森林基本組織計画→森林細部組織計画→現地標示という4段階からなり,各段階に属する具体的計画手順が,育林プロセス設計・保続生産システム設計・林道配置計画・目標年伐量算定等の従来の計画策定に見られない手順も的確に組み込み,計画策定実績に基づき,実践的にかつ体系的に解説されている。 (さらに…)
