人文科学
生命の倫理2
- 定価 3,300円(税率10%時の消費税相当額を含む)
20世紀優生学は,科学が差別思想に取り込まれた早生の生命倫理学であった。本書は『生命の倫理――その規範を動かすもの――』に引き続き,優生学とその政策を,諸科学・各国優生学・女性・衛生安全思想といった多様な切り口で分析するものである。さらに優生学時代を確実に乗り越えた,精神医学・胎児診断・臨床試験倫理など現代医療倫理の構築を試みる。 (さらに…)

セリーヌの道化的空間
- 定価 5,830円(税率10%時の消費税相当額を含む)
呪われた作家から自虐の道化師へ――本書は〈敗残の巨人〉セリーヌの作品を20世紀の傑出した道化文学として読み解く試みである。主要な長編小説のみならず,今なおタブー視されている激烈な反ユダヤ主義文書も射程に入れ,セリーヌの創作的想像力の本質に迫っている。単独著者によるセリーヌ研究書としては本邦初の出版である。 (さらに…)

バラードの競演
- 定価 3,520円(税率10%時の消費税相当額を含む)
対象を直感的に,大づかみに受け止め,問題の本質を総体的に把握しようとするゲーテ。思弁の力を駆使して,問題の所在を論理的に解明しようとするシラー。異なる資質をもつ二人の巨人がそれぞれのポエジーを,詩歌の源泉としてのバラードの中で自在に展開する詩的宇宙。テキストの精密な読解に徹したユニークな論考。 (さらに…)

佐賀藩多久領 御屋形日記 第二巻
- 定価 3,300円(税率10%時の消費税相当額を含む)
旧佐賀藩の家老で多久領主であった多久家の御屋形日記の翻刻と校註。今回は元禄元年~三年にかけての部分を取り上げる。多久領の支配と民衆生活を窺うことのできる史料である。 (さらに…)

純化の思想家ルソー
- 定価 5,280円(税率10%時の消費税相当額を含む)
ルソーはその矛盾を統一へともたらさねばならない矛盾の思想家でなく,選択を迫る純化の思想家であり,この純化の力が独自のルソー思想を可能にした。本書は人間・市民・孤独な散歩者という三つの理念型を四つの鍵概念(幸福・自由・秩序・神)の光のもとで見ることによって,純化の思想家ルソーを描く試みである。 (さらに…)

音のデザイン
- 定価 2,640円(税率10%時の消費税相当額を含む)
音にもデザインがあり,デザインにも音がある。「音のデザイン」は,感性に訴える音のチカラを生かす術である。本書では,製品の音,サイン音,映像の音,サウンドスケープ,公共空間の音環境,音のバリアフリー,音楽制作などを対象とした「音のデザイン」技法を示した。「音のデザイン」の必要性,可能性,将来性などを訴えたい。 (さらに…)

日本の生命倫理
- 定価 4,180円(税率10%時の消費税相当額を含む)
学内共同研究の成果である「熊本大学生命倫理研究会論集」シリーズは第6巻をもって一応完結し,これからは,国内外の研究者との共同研究を通じて生命倫理研究に貢献していきたい。その一環として,新しい論集を刊行することになった。第1巻のテーマは「日本の生命倫理:回顧と展望」である。今の時期は,これまでの広範多岐にわたる活動を振り返るとともに将来を展望することが必要であろう。生命倫理の各領域の研究者に様々な観点から執筆していただいた。大きく分けると「総論」,「自己決定・医療情報」,「生命と法」,「職業倫理」...

ジャン・パウル中短編集2
- 定価 9,350円(税率10%時の消費税相当額を含む)
本書はジャン・パウルの中短編から三編,キリスト教を背景に誕生した科学者のシニカルな奇矯な言動を語る『カッツェンベルガー博士の湯治旅行』(これは付録にテロ問題を論ずる『シャルロット・コルデについて』等を含む),それに恋愛に於ける言語表現と身体表現をテーマとする『伝記の楽しみ』,自我意識の生誕等を語る『自伝』を収めたものである。本書をもって訳者らが取り組んできたジャン・パウル主要作品の翻訳は完結し,この鋭い,辛辣な知性との対話を日本語で行うことが可能になった。 (さらに…)

スペンサー詩集
- 定価 7,700円(税率10%時の消費税相当額を含む)
大作叙事詩『妖精の女王』で有名なエリザベス朝の詩人スペンサーは,多数の優れた短詩の作者でもある。スペンサーの小品の日本語訳を集大成した本書は,十二の月に合せた牧歌を収める『羊飼の暦』,当時の宮廷社会への痛烈な風刺「ハバード小母さんの話」,詩人自身の結婚を祝う愛のソネット集『アモレッティと祝婚歌』などの名作を網羅し,詳細な訳注と解説が添えられ,英文学の豊かな宝庫の貴重な一部を心ゆくまで味わえる。英文学研究者には絶対に見逃せない,必読の書。 (さらに…)

発達障害のための心理劇
- 定価 2,860円(税率10%時の消費税相当額を含む)
特別支援教育や発達障害者支援法などにより,その支援の在り方が模索されている発達障害者。彼らが自分らしさを大切にしながら,想いを表現し,現実の世界で生きていくための心理療法的アプローチである心理劇の実際を,様々な事例を挙げてわかりやすく解説する。さらに,あらゆる年代の学校や福祉現場で活用できる方法や手順を紹介しており,教育・福祉・医療関係者や家族など,多くの彼等に関わる人たちにとって有用な一冊である。 (さらに…)
